〖みんな農園~第32弾 最後の農園市~笑うって最高♪~〗

岩手県大槌町では、2019年に発生した台風19号で被害を受けた山田町船越地区で住民さんと共にコミュニティ農園を開園しています。

前回の農園ブログでは、農園最後の主役「さつまいも」の収穫の様子をお伝えしました。あれから1カ月…収穫を聞きつけたみなさんから「さつまいもはいつ売るの?」「今年も甘いのか??」など、スタッフの姿を見るたびに大きな「さつまいもコール」。みなさんには「事務所の特別冷却室(ただ事務所が寒いだけ)でじっくり寝かせてます!」とお伝えし、はやる気持ちを抑えつつ、でも期待させて焦らしつつ、およそ一ヶ月待っていただきました。 

最終年度の農園市も朝市と考えていましたが、どうしても農園市に来たい方々から「〇曜日は病院」だの「午前は出かける」だの先手を打たれてしまいます。そこで「だったら最後の農園市は夕市だ!」と切り替え、チラシも田の浜全戸に配布。

お会いした方々からは「待ってだったよ~!絶対行ぐっけ!」とたくさん言っていただき期待大。最後の農園市が大いに盛り上るのではないかと予感していました。

夕市当日、農園に向かう直線道路を走っていると、もう農園に誰かいる‼

そう、今回で最後ということもありスタッフよりもだいぶ早い時間に到着しているお母さんがいました。「いくら何でも早いよ~」と互いに大爆笑。しかし、その後も時間前に続々と集まり、大変にぎやかな準備作業となりました。3年目にはそれぞれがしっかり声を掛け合い阿吽の呼吸のチームプレイ。その甲斐あって開催時間1時間前には設置完了。今回初めて準備に参加してくれたお母さんもいましたよ。

ラインナップは、農園隊長・村上がずっと熱望し続け、丹精込めて育てたミニ白菜や聖護院大根。

種まき時期が遅いとお母ちゃん達に言われ続けた生育不良のニンジンも、《スティック》と横文字をつけただけで、ハイソな商品になりませんか?なぁ~んて話していたらみなさんから総ツッコミをくらいました。

この日も開催前からお目当ての商品を狙い自分の手前に確保してしまうみなさんと、それを阻止したいスタッフとの攻防が繰り広げられ、どんどん声量と熱量もヒートアップ(笑)

田の浜中に響き渡るにぎやかさに“やっぱり農園は、みんなが元気になる場所じゃないとね”と思いながら、この日も開園30分で完売となり最後の農園市を締めくくりました。

 

 

田の浜のみなさんと歩んできた3年—

〖一度会ったらお友だち〗を合言葉に、たくさんの方々に認知され最終年度までくることができました。開始した1年目は、培養袋で育てるという無謀で散々たる結果に、父ちゃん母ちゃんにお叱りを受けた悔しさから、翌年に向けて本気で取り掛かった土おこし。

そしてお父ちゃん達の知恵がたくさん詰まった小屋は、製作期間2日という驚愕のスピードで完成。

地元の(株)港建設さんから3tの黒土を無償でご提供いただき、見事な畑へと変化したことに共に喜びあったあの日のこと。

毎回たくさんの方々が楽しみにしてくれていた農園市では、みんなで玉のような汗をかき声が枯れるほど叫び、本当にたくさんのわがままとたくさんのお願いを聞いてもらいました。

いよいよお別れまで残り数か月。発災直後に出逢い3年半の時を共に過ごした田の浜の父ちゃん母ちゃん、本当の娘のようにた~くさん可愛がってくれてありがとう!

(むらかみ)

 

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