東日本大震災から、そして「今」Part-2

2013年3月25日、決断の日は突然やってきた。
「共生地域創造財団がパーソナルサポートをする人を探している、誰か良い人を紹介して欲しい」と復興支援で世話になっていたO氏からの問い合わせがあった。「うーん」と少し考えたあとで閃いた「オレ!」(笑)
彼らとならやっていきたという思いと、震災後のモヤモヤ感を払うことが出来るのではないかという気持ちがあった。そして事業の内容も詳しく確認しないまま、根拠のない「希望や未来」を想像して転職したのだった。
その後一緒に働きたかった彼(T氏)は消えてしまっていたが、今でもその時の直感(選択)は間違っていなかったと確信している。あれから6年、仕事の中でたくさんの人との「出会い」から学び、「共生地域とは?」ということをずっと考えながらやって来た。入職からしばらくは「安心」や「安全」な社会をイメージしていたが、「相互多重型支援」や「価値の転換」という現在の支援の方向性から気付いたことは人間にとっての究極の「安心」や「安全」は、何ものにもとらわれず、自由気ままに独りでいられること、誰とも関わらないことを選択できること。
だから「孤独」はあって良いのだ。一方で、現代社会は選択の余地のない「つながり」を分断し独りを強いられる。これは自己選択する「安全」とは異なる「孤立」に他ならない。 「共生地域」は人が全てを捨てて「安全」を求めたとしても「孤立」させない。そんな社会、そんな地域創りに向けてできることは、「出会い」から「つながり」を生み出し、関わり続けること。
それが未来に向かう自らの使命でもあると・・・。

【熊谷 新二】

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